自己決定ハンドブック 第1回学習会

第1回学習会『成人期の自己決定支援とは』の報告

「日本財団助成事業:知的障害児・者の自己決定支援ハンドブックの普及」の一環として学習会が開催されました。講師は明治学院大学名誉教授で東京都知的障害者育成会権利擁護支援センター長の中野敏子先生です。新宿親の会が昨年一年かけて日本財団からの助成をいただいて作成した「知的障害児・者自己決定支援ハンドブック」をもとに、「成人期の自己決定支援とは」というテーマでご講演いただきました。先生はとてもフレンドリーで人を惹きつける魅力のある方です。時間のたつのも忘れて先生の話に引き込まれました。特に印象に残ったのが「自己決定」と「意思決定」の違いのお話でした。身体障害者の運動のスローガンの中に出てきたのが「自己決定」、高齢者の認知症の人が自分で決められなくなってどうしようかという話から出てきたのが「意思決定」ということで、背景が全然違うそうです。「自己決定」は自分の人生・生活のあり方は自分の責任で決定、自分が望む生活目標・生活様式を選択して生きるのが自立という「自立」概念の中心です。「意思決定」はある目標を達成するために、ある状況のもと複数の代替案から最善の解答を求めようとする認知行為、単なる認知行為だそうです。「意思決定」の前提が「自己決定」ということです。同じ意味の言葉だと思っていましたが、説明を伺いよく理解ができました。

 最後のまとめとして、知的障害のある人の成人期の「自己決定支援」とは、経験や人との関わりのなかで自尊心を高め、次のモチベーションへと繋がるこのプロセスを本人と共に作り出すことで、飽くなき探求の道という言葉で締めくくられました。

今日のお話は知的障害者を支えてくださる支援者にも聞いていただきたいお話でした。

中野先生ありがとうございました。